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小山 真一; 三頭 聰明*
Journal of Nuclear Science and Technology, 45(Suppl.6), p.55 - 64, 2008/09
被引用回数:9 パーセンタイル:52.81(Nuclear Science & Technology)高速中性子下で照射されたAmの核変換特性を評価するため、照射したAmサンプル2試料(試料No.69, 70)の化学分析を行った。これらの試料は高速実験炉において高速中性子フラックスで275日間照射された。Am, Am, PuからPu、及びCmからCmが明瞭に観察された。Amの同位体組成比は、試料No.69が1.01at%、試料No.70が1.48at%となり、照射条件による中性子捕獲反応の違いであるということを明らかにした。
青山 卓史; 伊藤 主税; 岡崎 幸基; 原野 英樹; 渡辺 賢一*; 井口 哲夫*
Journal of Nuclear Science and Technology, 45(Suppl.6), p.43 - 50, 2008/09
被引用回数:2 パーセンタイル:16.99(Nuclear Science & Technology)高速炉のナトリウム漏えい検出に対する感度向上を目的として、レーザ共鳴イオン化質量分析法(RIMS)を用いたナトリウム漏えい検知技術の開発を行っている。この開発では、RIMSを適用したナトリウム漏えい検知試験装置を製作し、放射化ナトリウムを用いた試験により検出性能を評価することを計画している。本論文では、開発計画を述べるとともに、文献調査及び基礎試験で取得したデータに基づき、RIMSによるナトリウム漏えい検知プロセスについて検討した結果をまとめる。検討の結果、各プロセスにおける有望な手法として、エアロダイナミックレンズを用いたエアロゾル採取手法,レーザアブレーションによる原子化手法,波長244nm近傍のレーザによる1段階共鳴励起とパルス電場イオン化を組合せたイオン化手法等を抽出した。
小野 正雄; 井口 裕介*; 岡安 悟; 江坂 文孝; 小林 桂*; Hao, T.; Bagum, R.*; 大澤 崇人; 藤井 貴美夫; 中村 栄三*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 45(Suppl.6), p.108 - 110, 2008/09
被引用回数:1 パーセンタイル:10.05(Nuclear Science & Technology)In-Pb合金について超重力場実験を行い、原子スケールの傾斜構造を実現した(81万G,100時間,150C(固体状態))。この試料について同位体存在比の変動を調べた。分析には二次イオン質量分析器(SIMS)を用いた。構成元素であるPbについては、同位体存在比Pb/Pbが重力方向に連続的に1.2%増加する傾向を示していた。また、In-Pbについても同様に同位体存在比In/Inが重力方向に連続的に約1.2%増加する傾向を示していた。同位体変動は1.2%程度と小さいものの、出発試料中の同位体存在比がPb/Pbで0.1%、In/Inで0.2%以内の変動に収まっていることから、固体状態での遠心処理によって、合金中にて同位体の沈降現象が起こったことが確認された。
真下 茂; 小野 正雄; Huang, X.*; 井口 裕介*; 岡安 悟; 小林 桂*; 中村 栄三*
Journal of Nuclear Science and Technology, 45(Suppl.6), p.105 - 107, 2008/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)液体状態(300C)や固体状態(190C)にて7090万Gの超重力場処理を施したSe単体試料中で、Se/Seの同位体比でそれぞれ数%レベルの同位体変動を引き起こした。この結果は凝縮物質中の自己拡散を介して置換型溶質原子の沈降が起こったことを表している。また、凝縮状態での同位体遠心分離という新しい同位体分離法としての応用の可能性を示唆している。
長崎 正雅*; 伊藤 剛*; 吉野 正人*; 岩崎 航太*; 塩谷 真也*; 深澤 裕; 井川 直樹; 石井 慶信*
Journal of Nuclear Science and Technology, 45(Suppl.6), p.122 - 127, 2008/09
被引用回数:5 パーセンタイル:35.07(Nuclear Science & Technology)燃料電池用固体電解質としての利用が期待されるプロトン伝導性物質BaZrInOについて、プロトンが占める結晶位置を特定するため10Kの低温にて粉末中性子回折実験を行い、リートベルト解析及び最大エントロピー法解析を行った。試料は固相反応によって作製し、重水を含水させることで物質中にプロトンを導入した。本物質は空間群が-の立方晶プロベスカイト型構造であること,重水含前後の核密度分布図の変化からプロトン位置は12サイト近傍に存在することが明らかになった。
間柄 正明; 江坂 文孝; 篠原 伸夫; 臼田 重和; 桜井 聡; Lee, C. G.; 安田 健一郎; 伊奈川 潤; 鈴木 大輔; 井口 一成; et al.
no journal, ,
核物質の同位体比は、それがどのように作られ何のために使うのかの情報を含んでいる。一方、核兵器の拡散につながる未申告の原子力活動を、核物質の同位体比を測定から検知する手法として、保障措置環境試料分析法がある。原子力機構は保障措置環境試料分析法を開発しており、現在プルトニウム粒子やMOX粒子中のプルトニウム同位体比の測定法開発に取り組んでいる。今回、粒子ハンドリング技術と誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)を用いウラン粒子を使って予備試験を行った。その結果、通常の試料導入系では感度が不足することが判明し、脱溶媒装置を使用することにより感度向上を図った。本講演では、現在までに開発した成果を述べるとともに、ウラン粒子を使った予備試験に関して、脱溶媒装置有無及びウラン粒子の粒径とウラン同位体比の測定精度について発表する。
安藤 麻里子; 小嵐 淳; 石塚 成宏*; 齋藤 武史*; 平井 敬三*
no journal, ,
土壌有機物は陸域生態系における重要な炭素貯蔵庫である。炭素循環挙動の解明には、土壌有機物分解によるCOの放出を正確に評価することが必要であるが、土壌から放出されるCOは土壌有機物分解以外に植物の根呼吸を起源とするCOを含むため、それぞれを分離して測定する必要がある。本研究では、冷温帯広葉樹林を対象として、土壌有機物,土壌表面から放出されるCO及び大気中COの炭素同位体比を測定することで、地表面からのCOフラックスに対する土壌有機物分解の寄与率とその季節変動を評価した。